ついに、カラシソエル理想の万年筆が爆誕…!
2021年11月30日にTWSBIから日本限定「ECO karashi-iro」が発売となりました。
特別生産品 日本限定1000本|TWSBI ECO karashi-iro designed by カラシソエル
カラシソエルが軸カラーやパッケージグラフィックを担当しました。
今回は私の理想のカラーで生産された万年筆について書こうと思います。
「 TWSBI 」とは
台湾の文具メーカーで「ツイスビー」と読みます。
もともとは世界的ブランドのOEMを請け負う会社で、そこで培った技術と現代的なデザインを融合させ2009年に誕生しました。
「ECO」はTWSBIのエントリーモデルで、スケルトンボディの吸入式万年筆です。
限定商品karashi-iroができた経緯
私がTWSBIと出会ったのは今年の春でした。
2020年に発売したECOイエローを、今年の春になって購入したのが始まりです。
発売当初、ネットでその存在は知っていて素敵な透明軸だなあと思っていました。
しかし、当時仕事が立て込んでいたり今まで買ったことのないメーカーであったりいくつかの要因が重なり購入できず終いになっていました。
今年に入ってなんとなく思いだし、検索するといろいろな店で在庫がなくなっていました。限定文具あるあるですね…
そんな中、ネットショップで1点在庫があるのを見つけ購入にいたりました。
商品が届くと私は感動しました。5,000円ほどの金額に対する商品のクオリティが凄まじかったのです。
キャップを回す感触、パーツ同士の接合部の緻密さ、透明樹脂の透明度すべてが丁寧に仕上げられていて衝撃を受けました。書き味に関しては言うまでもありません。
それに加え、私はECOのデザインがかなり好みです。
万年筆らしい重厚感がありつつ、カジュアルな文具らしい遊び心を感じます。
私はECOをとても気に入り毎日使っていました。
愛着が湧くほどに、カラシソエルらしいイエローのECOがあったらな…という気持ちが大きくなっていきました。
そしてある日、私はSNSを通じてTWSBIの日本正規輸入元へコンタクトを取りました。
そこから今回のプロジェクトが始まりました。
描き下ろしイラストのパッケージ
パッケージには描き下ろしのイラストを入れました。ECOで描いたECOのイラストです。ブログで描いているイラストのように素敵ポイントを書きこんであります。TWSBIのロゴと一緒に名前を載せられるのが嬉しい。
側面のイラストも描きました。
万年筆本体、ミニボトルインク(ミッドナイトブルー18ml)、分解キット(ミニレンチ&ミニグリス)がセットになって入っています。
こだわりのカラシ色
キャップと尻軸のカラーにこだわりました。
少し赤みがあり、わずかにトーンを落としたイエロー。カラシ色。辛子色は本来もっと彩度の低い色なので、これは私の好きな「カラシ色」です。
理想的なカラシ色にするため、担当の方と何度もやりとりを重ねました。
イメージに近い色のプラスチックパーツを送ったり送ってもらったり、世の中にある商品で近い色のものをお店に探しにいったり…
フルリモートでの進行でしたが、離れた地で一緒に走り回ってくれた担当の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
2020年の限定カラーで発売されたイエローと比較した画像がこちら。ECO2020イエローは爽やか、karashi-iroはコクのある感じの黄色です。
次はLAMY safariのイエローとの比較。
karashi-iroはSafari旧イエローに近いです。写真では少し分かりにくいですが、safari旧イエローよりも少し彩度の低い色合いです。
もっとカジュアルな筆記具との比較。ボールペンやサインペンのイエローは鮮やかではっきりした色の軸が多いので、karashi-iroの軸はペンとしては少し珍しいイエローです。
少し落ち着いたカラーなので、革製品などの重厚なアイテムとも馴染みやすいです。
近代的なデザイン
ECOの最大の魅力はこの近代的な雰囲気のデザイン。過剰な装飾のない直線的フォルムで、しかしながら万年筆らしい気品は持ち合わせています。そして機能性も妥協しないデザインが素晴らしいです。
私はもともと数百円のカジュアルな文具が好きです。低価格ながら見た目の美しさや機能性を詰め込んだ文具にわくわくするのです。ECOからはそういった感覚に似たものを感じます。
そんなECOの魅力をポイントごとに紹介します。
透明度の高いスケルトン軸
ECOの軸は透明度が高くとても綺麗です。たっぷりインクが入る吸入式なので、呑ませたインクもしっかり楽しむことができます。ぜひ光に透かして見てほしい…
インク選びが楽しい本格吸入式
ECOは尻軸を回すことで軸内のピストンが動き、本体にインクを直接吸い上げる「吸入式」の万年筆です。この方式はペリカンのスーべレーンなどが有名ですよね。私の中では吸入式が万年筆のTHE王道というイメージです。
karashi-iroにはTWSBIの純正インク(ミッドナイトブルー)が同梱なのですぐにインクを入れて楽しめます。
吸入式は本体自体がインクのタンクになるので、入れるインクによって印象が大きく変わります。キャップの色との相性を探ったりも楽しいですし、いろいろなインクを試してみたくなります。
私はインクの気泡を見るのが好きです。液体が入っているなあ…と思いながら眺めます。
TWSBIのミッドナイトブルーは粘度が高めなので気泡部分に色がはっきりつきます。エルバンなどのサラッとしたインクだとインクと気泡の境目がはっきりした感じになります。
イエローとブルーの組み合わせもいいですね。うっとり。
液体のインクは大抵暗い色です。karashi-iroはインクの暗い色と馴染むようにしたかったので少しトーンを落としたイエローにしています。プラスチックの黄色が浮かない、インクを入れて全体で完成するようなイメージを目指しました。
美しく透き通るグリップ
グリップ部分も軸と同様に綺麗な透明です。グリップの形状は円形です。ちなみに、TWSBIの「ECO-T」というモデルはグリップが三角形でカクノのようになっています。
グリップ部分、透明樹脂がぎゅっと詰まっている感じがして大好きです。
書きやすいスチールニブ
ECOのニブはスチールです。しなりすぎず、でもクッション性もわずかにあって日常使いではかなり使いやすいと思います。
また、全体的に近代的なデザインでありながらニブにはクラシカルな模様が控えめに入っています。こういった部分はきっちり抑えているあたりがたまりません。
カクカクした特徴的キャップ
ECOの印象を決定付けるのはこのキャップではないでしょうか。カクカク六角形にシンプルなシルバーのリング。そして真っ赤な天冠。ごつめでかっこいいです。
万年筆はキャップを付けたり外したりする時、キャップとペンが少し当たって音がします。これは万年筆毎に違って面白いのですが、ECOの場合は密度の高そうな高めの音がします。この点も私好み…
キャップリングの金属が断面まで覆っているので強度の安心感もあります。
クリップは天冠側は角のある四角、キャップリング側は角丸です。真ん中が抜かれているデザインもカジュアル文具っぽさが感じられます。クリップはかなり上部からはえているので、ポケットなどに挿したときに万年筆の頭が大きく出ないのもポイントです。
工具のような回しやすい尻軸
キャップと同じように尻軸も六角形。なんだか工具みたいです。万年筆らしいクラシカルで滑らかな形の真逆を行っていていいですよね。
インクを入れるときはここをつまんで回すのですが、実際の使い勝手も良いです。まさしく工具のように機能性を意識して作られています。
分解できるメンテナンス性
ECOはピストン部分まで分解することがきるのでグリスを塗り直したり、軸内を掃除したりすることもできます。分解に必要なレンチやピストン用のグリスも同梱。
(karashi-iro以外のECOにも標準で同梱されています)
長く大切に使う上でとても大切なことですよね。TWSBI、本当に尊いです。
karashi-iro今後の販売について
日本限定1000本となっているので、在庫がなくなり次第終了です。
TWSBI取扱店舗はこちら(https://twsbi-sakaijapan.com/#splt)から確認できますが、入荷しているか、在庫が残っているかは定かではありませんので、店舗に問い合わせるかSNSなどでお店が発信する情報をチェックするのが確実かと思います。
また、KA-KU オンラインショップさん(https://ka-ku.jp)では多めに確保されているとのことなので、2021年12月9日からしばらく購入可能な状態が継続できるかと思います。
ギャラリー
まとめ「 TWSBI ECO karashi-iro 」
- カラシソエルによるパッケージ&カラーデザイン
- 日本限定1000本の特別生産品
- 吸入式でインクを楽しめる近代的万年筆
- 完成度の高いカジュアル万年筆
TWSBI 日本正規輸入元SAKAI 公式サイト:https://twsbi-sakaijapan.com/?p=1481&preview=true