万年筆ってなに?という人に教えたい小さい万年筆 PILOT「 ペチット1 」

万年筆ってなに?という人に教えたい小さい万年筆 PILOT「 ペチット1 」

ペチット1画像

こんにちは。カラシソエル(@karashisoell)です。
今回も久しぶりの投稿となってしまいました…。これからはもう少しペースアップして更新していきたいな~と強めに思っています。

さて、今回はついに万年筆の紹介です。プロフィールでも万年筆をよく使うと宣言している私が、やっと万年筆を紹介します。
持っている万年筆でどれを紹介しようか迷ったんですが、私が一番最初に買った万年筆ということで ペチット1 に決定しました。トップ画像はもちろん ペチット1 で描いてます!

それでは紹介していきます~。

 

初めて買った万年筆 ペチット1

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ペチット1 を買ったのはかれこれ7年前くらいです。いや6年前くらいかも。
思い入れがあるので少し思い出を書きます。
ある日お風呂に入っていて唐突にこう思ったんです。「ん?万年筆って、なに?」と。あの頃から世間の万年筆ブームはもう始まっていたんだろうなあ。意図せずブームに乗ってしまったのかもなあ。。
ペン先が金属であるという知識くらいしか無く、どうやってインクが出るのかなど急に気になりだしたのを覚えています。
しかしその時はそこまで気になったわけでもなく、検索したりすることもありませんでした。
その後、文具屋さんに行ったときに(しょっちゅう行っていた) ペチット1 を見つけたのです。

そこで私は初めての万年筆を買うことになります。それが沼の入り口だとも知らずに…

約11cm!ころんとかわいいミニサイズ万年筆 ペチット1

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ペチット1 最大の特徴はこのころんとしたフォルムとサイズ。しかもこれでクリアカラー8色展開なので売り場に並んでいる様子は「かわいい」以外の何者でもありません。

サイズはキャップをした状態で10.8cmなのでポケットに入れていても全然ごろごろしません。
「短くて書きにくいんじゃない…」と思いましたか? 大丈夫です。キャップを後ろに付けると約13.3cmに伸びるんです。これだけあれば特に短さを気にせず書くことができます。
ペチット1画像

ちなみにうしろはこんな感じで丸いかたちです。かわいらしい。
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カプセルのような見た目がかわいく、つい手に持ちたくなるようなつるつるフォルム。

小さいながら万年筆の構造を楽しめる

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ペチット1 は税抜200円と驚きの価格です。その上しっかりと万年筆の構造を備えてます。
インクがペン芯を通りペン先(ニブ)に供給され、切り割りを通して紙に移される一連の流れを体験できます。
数百円でこんなに心を満たしてくれるなんて、本当に文具の鑑です。

万年筆の構造について説明するとそこそこ長くなるので、それはまたそのうち記事にしようと思います。

とぅるっとした透明なクリップ

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透明なものが好きな人には分かってもらえる気がしていますが、このクリップのとぅるっとした感じが大好きなんです。
入ってきた光がとぅるっと屈折している感じ。色がグラデーションのようになるのも見ていて楽しいですよね。

樹脂製なので強度はやや不安がありますが、服のポケットに挟む程度ならまったく問題ありません。

密閉性がすごいキャップ

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いろいろ説明を省き結論から言うと、 ペチット1 は3年間使っていなくても書けました。
※純正インクを入れた状態・日光の当たらない場所で保管した場合

ペチット1 のキャップ、ものすごい密閉性がありそうです。首軸(書くとき指で持つところ)がペン先を少し覆うように飛び出ていて、そこがキャップ内部の部品と噛み合うようになっています。

引っ越しをした際、しまった場所が分からなくなってしまい放置する結果になってしまったのです。個体差があるかもしれませんが、私の持っている2本では大丈夫でした。すごいな…そしてごめん。。

万年筆は定期的なメンテナンスが必要な繊細な筆記具と言われています。メンテナンスどころか日常的に使っていないとキャップをしていてもペン先などのインクが乾燥して固まり、インクが出なくなるということがあります。
どれくらい放置したらやばいの?と思うところですがそこで密閉性が重要になってきます。キャップの密閉度合いが高いほど長く放置しても大丈夫ということになります。でも放置しないでくださいね。
数日くらいで乾くことはまず無いと思いますが、万年筆はできるだけ毎日使うことが大切です!

※発見後きれいに洗浄してあげました。
※しばらく使わない万年筆はインクを抜き、洗浄して保管するのが一般的です。

極限までムダをなくしたペン先

ペチット1画像

飾り気の一切ない、必要最低限といった感じのこのペン先、潔くていいですよね。
この価格で万年筆を作るって本当にすごいことだと思います。コストを削って行きついたであろうこの形、研ぎ澄まされていてかっこいいです。

ペン芯(金属のペン先の下にある部品)もとてもシンプルな形をしています。
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写真だと見えにくいですが透明の樹脂でできています。ペチット1画像
軸のイエローの樹脂の断面がきれいです。透明素材はこういうところがいいんですよね。

専用のインクカートリッジ

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ペチット1 は小さいのでカートリッジも専用のものがあります。
上の写真ではペチット1 専用との比較で、パイロットの一般的なカートリッジとカヴェコスポーツ用のカートリッジを載せています。

パイロットの一般カートリッジよりも短く作られているのが分かります。「カヴェコスポーツ」というドイツ製のミニサイズ万年筆のカートリッジと似た大きさです。
ペチット1 専用インクにも本体同様にカラーバリエーション(8種)があり、好きな色のインクをセットして書くことを楽しめます。
低価格なペンとはいえ、こういった点でも万年筆の楽しさを味わうことができます。ペン本体に合わせたインクを入れるととてもきれいですよ!

ペチット1画像

半透明の首軸がインク色に染まってもう最高じゃないですか。

ペチット1画像

透明のペン芯もインクの色が見えてきれいです。

 

あなどれない書き心地

ペチット1 は数百円の万年筆ですが、作っているのはあのパイロット社です。今ではお手頃万年筆としてカクノがかなり有名ですが、カクノ同様に安いからと言って書き心地も妥協がありません。

ペン先もするすると滑りますし、インクフロー(流量)もちょうどよく滲んだりかすれたりもありません。
万年筆特有のペン先のしなり(紙にペン先を置いたときのクッション感)も体験できます。
※平らなニブなのでしなってもペン先は開かないタイプです。
インク漏れも起きないし、キャップの密閉度も高い。専用インク8色も用意されている。
数百円で試せる万年筆として十分すぎるスペック…

ペン先の「やわらかさ」ということについてはかなり深く混沌の世界なので、あえて触れません。

しかし、万年筆ってどんなんだろう?という人にはぜひ触ってみてほしいペンです。ボールペン感覚で買えて「万年筆ってこういうモノか」と感じられると思います。
そして多分カクノとかも気になりだすと思います。

ようこそ、沼の入口へ…(笑)

まとめ「 PILOT ペチット1 」

  • ころんと小さくてかわいいかたち
  • 透明感のある軸でインクの色を楽しめる
  • ボールペン感覚で気軽に万年筆を体験できる

PILOT公式サイト:https://www.pilot.co.jp/products/pen/color_pen/petit1_n/



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