造形美と機能美。シンプルに完成されたシャープペン PILOT「 S3 」

造形美と機能美。シンプルに完成されたシャープペン PILOT「 S3 」

シャープペンS3

こんにちは。カラシソエル(@karashisoell)です。
気が付けば前回更新から半年が過ぎてしまいました。なかなか更新ペースが上がりません…!
書きたい気持ちはたくさんあるので、気長に付き合っていただければ幸いです。笑

さて、2020年最初の今回はシャープペンの中で一番付き合いの長い「 S3 」を紹介しようと思います。
「完成されている」という言葉がとてもしっくりくる素晴らしい製品です。

もちろんトップ画像は S3 で描いています!
それではお気に入りポイントを紹介していきますよー。

かれこれ10年来の付き合い。シャープペン S3

シャープペンS3

これまで使ってきたシャープペンの中でもっとも多く使っているのが PILOT S3 。
色は「透明イエロー」。

このペン、トレンドの芯が折れない構造やパイロットのフレフレ機能など、特別目立つ技は持っていません。カチカチとノックして書く、そういったシンプルなものです。
ですがとにかく綺麗で使いやすいんです。なんとなく手に馴染む感じがあって、さっと手に取るときはだいたいこのペン。
芯径は0.3と0.5を持っていますが S3 では0.3の方がお気に入り。軸も細めなので細い芯が合うような気がしてます。

学生の頃、新しいシャープペンが欲しいなと思い新宿の世界堂に行って買ったのを覚えています。
当時から透明なものが好きだったので、クリアカラーを条件に探していたところ見つけたのが S3 。
第一印象は「大人っぽい!」でした。

シンプルに洗練されたボディライン

シャープペンS3
S3 はシャープペンのわりにメカ感が少なめですっきりしています。そして細身。
ドクターグリップなどが好きだった私にはそういった部分が大人っぽく感じられたのです。
※メカ感強めのペンは今も好きですけどね

また、ゆるやかな曲線美のボディラインも繊細な印象を与えます。
クリップの付いたあたりはかなり細く、クリップの先端あたりから軸中央に向けて少しずつ太くなり、今度はペン先に向けて細くなっていきます。シャープペンS3

シンプルに見えて実は複雑な形状です。
このかたちを透明軸がさらに素敵に演出します。

光を美しく屈折する透明軸

シャープペンS3
透明軸はとりあえず逆光にして楽しみましょう。きれいです。
逆光にするとけっこう樹脂に厚みがあることがわかります。また、芯タンクの太さは一定なので、軸がどのような曲線の流れになっているかがわかりやすいですね。

グリップの溝

シャープペンS3
軸の中央あたりから先端にかけていくつもの溝が入っています。正直、滑り止めの効果はあまり感じませんが、デザイン的にとても素敵です。
透明軸に入り込んだ光が溝で反射して立体感を感じられます。とにかくきれいです。

ちなみに、この溝は先端に近づくほど間隔が狭くなっています。細くなる先端に合わせて溝の間隔も狭くなり、ペン先になにかこうエネルギーのようなものが凝縮されていくように感じます。
(何を言っているんでしょうか)

曲線部分

シャープペンS3
この緩やかなカーブが、とぅるっとした艶を生み出しています。
造形美がすばらしいですよね。

中の軸がパールホワイト

シャープペンS3
S3 は数百円でありながらどこかラグジュアリーな雰囲気があり、品の良さを感じます。
その秘密の一つは芯タンクの色にあります。(と思っています。)
S3 の芯タンク、透明軸の色が映えるように白い色になっているのですが、ただの白ではなくパールホワイトなんです。※私の写真の腕ではパール感は撮れませんでした…
そのためペン軸全体がほんのりキラキラして見えて奥行きのある印象になっています。

軸の繊細な形状に加え、こういった細かい部分のこだわりが本当に素敵です。

すっきりとした安定感のある口金

シャープペンS3
S3 の口金は金属でできているので、ブレのない安定感と適度な重みがありとても書きやすいです。
さすがは公式で製図用としても推奨しているペンですね。
書いているポイントが見えるよう出来る限り無駄を削いだ、といった印象です。
ペン軸とは少し印象のことなるカクカクとしたデザイン。クリップ部分もそうですが、 S3 の金属パーツは流線的なペン軸に対して直線的です。
このバランス感がとてもかっこいいなーと思うのです。

シャープペンS3

チャックも金属素材(真鍮かな?)です。グリップ部分の樹脂にはしっかりした厚みがあります。こういう透明樹脂の断面(?)、最高ですよね。

そういえば旧型の S3 の口金は初代ドクターグリップのようななめらかな形だったようです。
いつだかどこかのネットでそんな画像を見た気がします。。

見る角度で印象が変わるクリップデザイン

シャープペンS3
私は S3 のクリップ、強いこだわりを感じて大好きです。
正面からみると完全に直線のみの四角です。しかし、横から見ると曲線だらけなのです。
シャープペンS3
ペン軸の形状と同じで、なんだかクセが強いですよね。
「PILOT」の刻印もかっこいいです。

小さめのクリップなので書いている時に親指と人差し指の股?に当たって気になるということもありません。※もちろん手の大きさによります

しかも脱着可能なクリップなんです。
用途に合わせて外してもいいよ~と。転がり防止もついてるよ~と。

シャープペンS3
シャープペンS3

書きやすさもぬかり無し

延々 S3 の美しさを説明してきましたが、書きやすさもすばらしいです。
ガイドパイプは4mmの長さがあり細いので書いている点もよく見えますし、ぐらつきなどのブレもありません。
重心はペン先寄りで、グリップは鉛筆よりも少し太いくらいで持ちやすいのでペン先をコントロールしやすいです。
この重心バランスを取りつつあの造形美なの…すごすぎじゃない…?

たったひとつの弱点?

S3 において、ひとつだけ気になる点。
それはスプリング周りの芯汚れです。
シャープペンS3
使い込んでいくうちに、ノックの時に芯から出るわずかな黒い粉がスプリング周りに溜まり黒ずんできます。
ペン軸が透明であまりに美しいため、些細なことなのですが私のような変態はこの汚れが気になってしまうのです。
S3 は分解できる構造ではないため、ここを掃除することができません。
なのでこの汚れの進行を遅らせるため、私は芯タンクには予備の芯は一切いれていません。
(効果の程は不明…)

「こ、この人すごく細かいことを気にしているな」と思いましたか?笑
たかがシャープペン、されどシャープペン。
これだけ作り込まれた製品です。気に入った以上大切に使いたいのです。許してください。

とはいえ、そう簡単に汚れるようなものではありません。
長~~く使い込んでいくうちに少しずつ少しずつです。そう考えると、この汚れは長く使い込んだ勲章なのかもしれません。
スプリング周りが真っ黒な S3 使いを見つけたら賞賛すべきなのです。私はまだまだです。

シャープペンS3

まとめ「 PILOT S3 」

・とにかく美しいシャープペン
・書きやすさも間違いない
・シンプル&スタンダードにして究極

PILOT公式サイト:https://www.pilot.co.jp/products/pen/sharp_pen/sharp_pen/s3/


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